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2項分布からランダムウォーク(第2回)

前回、システムトレードと大数の法則の関係をみました。今回はコイン投げをn回した時、何回表が出るか?というコイン投げゲームを記録し、その特徴を観察してみます。



コイン投げで表裏が出る理論確率はそれぞれ50%です。しかし実際にコイン投げをすると表が3回連続で偶然出たり、ごく稀に6回連続とか表が出たりして、一時的に表が出る確率が300%になったりもします。これってイカサマ?とか感じてしまうのは私だけでしょうか?勿論イカサマでもなんでもなく偶然の産物です。この確率のいたずら、偶然の産物を分布グラフにして観察してみます。


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LZH式圧縮ファイルなのでLhacaなどで解凍してください。また、本エクセルファイルはマクロを含んでいます。エクセルのセキュリティレベルを中以下にしてからお使いください。


システムトレード画面1

上記の表はコイン投げを10回を1セットとして、50回繰り返した時の表(おもて)が出た回数の分布を表しています。コイン投げ10回なので表(おもて)が出る回数は半分の5回のはずですが上記の結果では、2回しかおもてが出ない時が4回もあり、逆に8回もおもてが出た時も1回ありました。


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今回はどうでしょう。同じように50回試行した時の表が出た回数の分布です。しかし、前回とは違い今回はたまたまだが理論確率の5回を中心として左右対象にバランス良く展開しています。次は3万回試行してみます。


FXシステムトレード


このくらい試行回数を重ねると平均5回を中心として左右対称となり、きれいな釣鐘型の分布となります。この平均(この場合は5回)を中心として左右対称に減少しながら広がる様は一般的に「2項分布」とよばれています。何回もトライしてください。大数の法則が働き、分布状況の釣鐘型がほぼ一定しているのが確認できると思います。


次にグラフの表示方法を変えてみます。しかし、基本は同じコイン裏表の試行を繰り返したグラフです。多少プログラムも変更しました。まず、表が出たら+1の方向に進み、裏が出たら-1の方向にすすむ。これを図では100回繰り返しています。2つ線がありますが、これはどちらかが一方は日経平均の動きで、もう一方が乱数の動きです。区別がつきますか?


株価システムトレード


これもエクセルファイルを用意したので期間をかえていろいろ試してください。

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見た目、区別がつかないのは私だけ?

乱数であっても、ぐいぐいと上昇する様子も見受けられるし、まるで周期があるかのように行ったり来たりしているように見える。しかし確かなのは予測がつかないということです。株価も同じようにランダム(予測不可能)であるといわれています。例えば「原油価格の上昇でA社は減益になりそうだ」とか「新製品の売れ行きが好調なのでC社の収益増が見込まれる」とか、または「何何のテクニカル線を越えたので、今日は反発する」とか、人はいろいろな予測をもとに株式の売買をします。今の株価というのはすでに明らかになっているすべての参加者の予測が織り込まれた結果であり、よって株価が明日変動するのは明日の情報が生まれた時にのみ変動し、しかもその情報によって株価が上がるか下がるかなんて正確には予測出来ない。その動き方は酔っ払いの千鳥足に似ているし、またパチンコ玉の動きにも似ている。こうした動きはランダムな動きといわれています。こうした動きが重なって物事がすすんでいく様子をランダムウォークといいます。特に市場はランダムだという考え方をランダムウォーク理論といってオプションのプレミア価格の算出基準の元になったりしています。

このランダムウォーク、面白い性質があって、例えば、パチンコ玉が釘に当たって右に行くか左に行くかはフィフティフィフティだがあっちこっちの釘に当たりながらも最終的には中心付近に集まる確率が高いという性質を持っています。


ランダムウォーク理論


乱数にての実験結果でも、スタート地点に行きつく確率が高くて、スタート地点から離れた場所に行く確率が非常に低いとうい結果になりました。2項分布に非常によく似た形です。2項分布というのは、理想化された「YES」「NO」2択のみの世界の話でので、株価とか人口密度とかパチンコ玉進み方のように「YES」か「NO」だけではない複雑な要素が絡み合った時の分布状況を表す時は「正規分布」と呼んでいます。正規分布も平均値を中心にして左右対称の釣り鐘型の形をしていると言われています。


答えは赤い線が乱数で、青が日経平均でした。

投稿者 システムトレーダー壱式 : 2008年03月26日 08:48



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